リールモアの刈り込みは、正しいセットアップと調整手順に大きく影響されます。リールの両端で、あるいは一つのカッティングユニットと別のカッティングユニットとの間でわずか 0.25 mm ほどの誤差があっても、たいていのゴルフ場のグリーンで、それがミスマッチとして目で確認できてしまいます。カッティングユニットにもいろいろな設計がありますが、その設定の仕方はほとんど同じです。カッティングユニットを正しくセットアップするには、定盤、刈高用の正確なゲージバー、そして正しい手順が重要です。リールモアのカット品質を維持するにはもご覧ください。

Cutting Unit Set-Up

名目刈高

カッティングユニットのセッティングを行う前に、「刈高」について、そしてそれが刈り上がりにどのように関連するのかを理解しておく必要があります。整備場では、硬くて平らな面を基準にして、この面から測定した高さを刈高として設定します。これを「名目刈高」あるいは公称の刈高と呼んでいます。この刈高をどの程度にするかは、通常は経験的に決められます。ターフのコンディション、季節的要因、プレー上の要求などを考慮して決めるわけです。メーカーが異なるけれども似通ったカッティングユニット、あるいは同じメーカーの似通ったカッティングユニットを、このようにして作業台の上でまったく同じ刈高にセットしてもさまざまな違い(重量、ローラ、刃の角度など)によって実効刈高は異なるのが普通です。

Bench set height of cut

実効刈高

実際の刈高のことです。ターフの刈高を正確に測定することは困難です。ベースとなる本当の基準面が存在しないからです。ターフの表面が平らでなかったり、柔らかかったり、場所によって密度が異なったりすると、色の違いが「すじ」のように見えることがあります。これは実際のターフのコンディションに対して実行刈高が低すぎるためにおこることです。解決するためには、耕種的作業を変更する、カッティングユニットの構成を変える、名目刈高を変えるなどの方法があります。刈高を下げるほど、なめらかで均一なターフであることが必要となります。

Actual height of cut